太陽光発電の設置方法(施工方法)【屋根材・屋根種別】
屋根材の種類がさまざまであるため、太陽光メーカーもそれぞれ独自の設置方法・施工方式で対応しています。
ここでは、屋根種別ごとに代表的な設置方法(施工方法)の特長をまとめています。
屋根種別 | 施工方法 | 施工図 | 特長 |
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瓦 | 支持金具工法 | 差し込み金具を瓦の隙間から入れて屋根板にビスで固定し、その金具に架台を設置する工法。現在最も普及している。
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瓦 | 支持瓦工法 |
屋根瓦の代わりに、専用の支持瓦を入れて屋根版にビスで固定し、
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瓦 | アンカー工法 |
瓦に穴を空け、ブチルシートと変成シリコンを併用して防水しながらアンカーボルトを屋根板・垂木にボルト止めし、そのボルトに架台を設置しパネルを乗せる工法。
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スレート アスファルトシングル 金属屋根 |
打ち込み 金具工法 (直金具工法) |
屋根材に直接金具を固定する工法で、標準施工は通常この工法が採用されることが多い。 |
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RC 地上設置(野立て) |
陸屋根工法 |
架台用基礎を設け、傾斜架台を設置する工法。 |
太陽光発電の設置方法(施工方法)【屋根構造】
太陽光パネルの設置架台を固定する支持金具は、必ず垂木か野地板にビス止めし、
一般的には風速38m/秒の風力までに耐えられるように規定されています。
- 垂木固定工法 ・・・屋根の垂木に取り付け金具を打ち込む工法
- 野地板固定工法・・・屋根の野地板に直接取り付け金具を打ち込む工法
ネジを打つ場所は、最も厚い箇所である垂木が強度の上でも望ましいです。
垂木固定は、野地板固定に比べ計算上約10倍の強度があるとされています。
雨漏り防止の観点からも、太陽光パネルは垂木に固定した方が雨漏りしにくいとされます。
垂木固定を義務付けているメーカー(京セラ・三菱・ソーラーフロンティアなど)もあり、
仕様と違う工法で施工・設置すると、メーカー保証の対象外となってしまいます。
一方で、金具の大きさやメーカーパネルサイズと垂木のピッチの違いなどで、
垂木にすべてのネジがとまらないことがあります。
野地板固定工法は、垂木固定に比べて支持金具の本数を増やすことで強度を確保します。
パナソニック・シャープ・長州産業は、垂木固定を義務付けてはおらず、野地板固定もメーカー保証対象です。
太陽光パネル・架台を設置する屋根の形状・材料・構造をきちんと調査・把握した上で、施工業者とよく相談し、メーカー・施工方法を検討・決定する必要があります。